握力100kgまでの道のり

バーベルを握る男性

怪力自慢のプロレスラーが素手でリンゴを握って潰してしまうなんてシーンを、テレビや漫画で見た人もいるのではないでしょうか。同じような話では、空手の達人がその強力なパワーによって、コインを素手で握って二つ折りにしてしまうなんてシーンも有名です。ここで重要になってくるのは握る力、すなわち握力です。人間の握力は、男性の平均が50キログラム、女性の平均が30キログラムと言われています。

ここでいう握力とはクラッシュ力と呼ばれる能力で、いわゆる「物体を握りつぶす力」と定義されていますが、握力とされるものは他にも、ロッククライミングなどで重要となる「物体をつまむ力」のピンチ力や、ぶら下がるときに使う「握ったものを保持する力」であるホールド力、そしてクラッシュ力の逆方向の力となる「ものを開く力」があります。

さてそれでは実際にリンゴを握りつぶすのに必要な握力(クラッシュ力)がどの程度かというと、一般に75キログラム程度といわれています。ですからこれを超える握力100キログラムを実現することがいかに困難かということは、容易に想像がつくことではないでしょうか。
実際に強力な握力の認定として、ハンドグリッパーをクラッシュさせる競技がありますが、ここで90キログラムを超える人はグランドマスターと呼ばれます。さらにこれを超える握力127キログラム相当の握力保持者は、日本にはハンマー投げの室伏浩二選手をはじめ非公式含めて5人いないと言われます。

実はある程度以上の握力強化には、それと逆方向の力である「開く力」の強化が重要と言われています。筋肉の強化の極意はバランスによって最大化されるということなのかもしれません。

そして、最終的にはメンタルのチカラも大事になってきます。
トレーニング、最後の頼みはメンタル